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アーカイブコラム

2010年6月18日

●発行者:出版文化社アーカイブ事業部
周年記念映像、資料の電子化、Web社史、データ時代に対応した周年記念コンテンツの制作

成功するアーカイブズ構築のポイント

今回は、これから組織のアーカイブズを構築しようと考えている人のために、成功するアーカイブズ構築の基本的な要件、ポイントといったものを整理してみました。

1.アーカイブズの意義・重要性を全職員に理解させましょう。
アーカイブズは、過去、組織の先人が残した業績、あるいは知識資産・知的資源を有効活用するための方策である。
同時に、組織の歴史を残すということは組織のアイデンティティを確立することでもある。
従って職員研修の教材として最適(特に新人研修)であり、組織の良質なPRの材料としても利用できる。
まず、このようなアーカイブズの意義・重要性を全職員に理解させることが必要となる。

2.歴史的資料が恒常的に原課からアーカイブズへ移管される仕組みを作りましょう。
歴史的資料は、元はといえば現在使われている文書である。
従って各課における上流の現用文書の段階から、歴史的な資料がなくならないような管理が必要であり、保存期間満了時点でアーカイブズ部門へスムーズに移管される仕組みの構築が必要となる。

3.歴史的文書の類型を明確にしましょう。
組織にとって何が歴史的な文書なのかの類型を明確にする。そのような文書は保存期間満了時にスムーズに移管されるようにルール化する。
また文書のみでなく、もの資料(例、過去の代表的な製品の現物)の保存も視野に入れる必要がある。

4.歴史的な文書の適切な保存方法を考慮しましょう。
歴史的文書の検索に必要な属性情報等(メタデータ)を整備する必要がある。また貴重な資料を確実に長期保存できる安全な環境条件を整える必要がある。
今後、電子記録が増えることに鑑み、安全確実な長期保存をどのように行なうかは大きな課題となる。

5.アーカイブズに移管された後の公開ルール・公開方法を明確にしましょう。
アーカイブズ部門へ移管されたものは原則公開であり、組織内外の人々のための利用性を高めるために有効な方法を考える必要がある。
同時に個人文書等の機密文書は例外として非公開とするルールも必要。これがないと原課の協力が得にくくなる。

6.専門職であるアーキビストの採用を考慮しましょう。
本格的なアーカイブズ構築のためには専門職の採用が必要となる。
あるいは現用文書管理の専門職レコードマネジャーを採用し、アーキビストの仕事を兼務させる方法もある。もしくはこれらをすべてアウトソーシングする方法もある。
いずれにしてもアーカイブズ構築のための体制作りが重要である。

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アーカイブ研究所所長 小谷允志

記録管理学会前会長、ARMA(国際記録者管理協会)東京支部顧問、日本アーカイブズ学会会員、日本経営協会参与、ISO/TC46/SC11(記録管理・アーカイブズ部門)国内委員。
著書に『今、なぜ記録管理なのか=記録管理のパラダイムシフト』(日外アソシエーツ)など。

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