資料整理を考えられている方だけでなく、広報ご担当者の方も必見です!
~日米ビジネス・アーカイブセミナー開催のお知らせ~
~日米ビジネス・アーカイブセミナー開催のお知らせ~
前号のアーカイブコラムでも取り上げましたが、弊社が開催する日米ビジネス・アーカイブセミナーの締め切りが近づいております。本コラムでは、アーカイブセミナーの内容を少しご紹介いたします。
今回のセミナーは、9月13日(水)実践女子大学における座学・日本コカ・コーラ本社におけるトークセッション(東京都渋谷区)、翌14日(木)資生堂企業資料館訪問(静岡県掛川市)の2部構成となっております。13日のセミナーでは、弊社アーキビストと資生堂企業資料館長の石井氏、ザ コカ・コーラ カンパニーのTed Ryan氏にお話をいただきます。
まず、私から日本のビジネスアーカイブの現状と課題についてお話いたします。日本のビジネスアーカイブの多くが社史制作を契機に構築されています。つまり、社史制作が歴史を企業活動に活用しようとするきっかけとなりうるのです。しかし、社史を制作したにもかかわらず、アーカイブ構築・活用という「その先の一歩」を踏み出すことのできない企業がむしろ一般的です。なぜ、「その先の一歩」が遠いのか。この要因を分析しつつ、アーカイブを企業活動に活用するために必要なことをお話していきたいと思います。
資生堂の石井氏からは、資生堂の企業活動に企業資料館がいかにコミットしているのか、その具体例をご講演いただきます。資生堂は、過去の宣伝広告物や商品など組織的に蓄積された無形・有形の資産を「企業文化」と位置づけ、重要な経営資源ととらえてきました。そして、企業文化部が中心となりマーケティング・ブランディング・CSR活動を展開するための資料収集につとめてきました。今回のセミナーでは、こうした活動の拠点のひとつとなっている資生堂企業資料館のバックヤード(一般見学では入ることはできません)も特別に見学させていただきます。
Ted Ryan氏の講演は、ビジネスアーカイブだけでなく、企業のマーケティング・ブランディングを考えるうえで非常に示唆に富んでいます。欧米のビジネスアーカイブは一般的に「進んでいる」と言われていますが、何がどのように「進んでいるのか」、その具体例を余すところなくお話いただきます。Ted氏によれば、アーカイブ部門は、「ノスタルジック」なものではなく「レトロ」なものを各部署に提供する必要があると述べています。「ノスタルジック」、すなわち「ノスタルジック=ただ古い、懐かしさを呼び起こす」だけでは意味がないのです。それでは、「レトロ」とはどのような意味なのか? そこは講演の内容をご期待ください。
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■日米ビジネス・アーカイブ・セミナー
http://seminar.archive-support.com/
資生堂とコカ・コーラの講演は、ブランディング・マーケティング戦略を考えるうえでも非常に好事例です。ぜひ、お申込みがまだの方はふるってご参加ください。
また、10月にはアーカイブと著作権・個人情報保護についてのセミナー(無料)も開催したします。資料を社内外で利用するにあたっては、著作権法・個人情報保護法の関係を整理することはきわめて重要です。9月中旬からホームページで告知いたしますので、こちらもご検討ください。

ヘリテージサービス事業部アーカイブ担当 中村 崇高
県立の公文書館職員として公文書の評価・選別、古文書の整理、展示業務などに従事の後、現職に至る。