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アーカイブコラム

2010年1月22日

●発行者:出版文化社アーカイブ事業部
周年記念映像、資料の電子化、Web社史、データ時代に対応した周年記念コンテンツの制作

文書館に行きましょう

デジタルアーカイブの最大の功績は、これまで現地でしか見られなかったさまざまな歴史資料が「いつでも、どこでも、だれもが、無料で」インターネット経由で簡単に見られるようになったことでしょう。日本の場合、国立公文書館で約700万コマ、アジア歴史資料センターで1,800万コマという膨大な歴史資料がデジタル化されて、公開されています。

しかし、保存資料全体から見ると、デジタル化されているのは、ごく一部に過ぎません。日々増加する一方の資料すべてをデジタル化することは到底望めません。アナログのアーカイブも、未来永劫必要ということになります。アーカイブの維持・管理には、言うまでもなく相当のコストがかかりますが、大阪府では 「利用者が少ない」ことが問題になりました。

毎年、大河ドラマが巷間の話題になり、各地に歴史系博物館が新設されるなど、今や「歴史ブーム」の様相を呈していますが、公文書館の利用者は、どこもほぼ横ばいで、多くの一般市民が利用しているという状況ではありません。

諸外国では、家系調査などに地域の文書館が活用されていますが、日本の場合そもそも地方の公文書館が少ない(県立30館、政令市立7館、その他16館)と いう問題もあり、そのような需要に十分応えられる状態ではありません。また、これまで法整備が不十分だったために「あるべきもの(見たいもの)がない」という指摘もあります。

しかし、実際に足を運んで、アーキビストと相談しながら資料を渉猟すると、予想外の成果を得られることがあります。また、資料はすぐに役立つことはなくとも、さまざまなヒントや知見を与えてくれるものです。

東京近郊では、東京都と千葉・埼玉・神奈川・茨木・栃木・群馬の各県、板橋区と小山・久喜・八潮・川崎・横浜・藤沢の各市、芳賀町・寒川町が独自に文書館を設置しています。ピンポイントでアクセスできるデジタルアーカイブが便利であることは否定しませんが、それより遥かに多くの量があるアナログの資料のなかに「宝」が埋もれています。一度近くの公文書館に訪れてみてはいかがでしょうか。

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ヘリテージサービス事業部アーカイブ担当 中川 洋

歴史系博物館学芸員として資料の収集・管理や展示・教育業務に携わり、現職に就く。
現在は、企業および学園アーカイブのコンサルティング、プランニング、マネジメントに従事。

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