記憶の継承とアーカイブ
現代では、デジタルツールやインターネットが発達し、SNS、ツイッター、ブログなどを利用した個人による情報発信が活発に行われています。しかし、これらの情報は、日が経つにつれ、アクセスが困難になっていきます。これは、時間の経過により、いつの間にか、さまざまな資料が散逸していく状況に似ています。
このような、消え行くデジタルコンテンツを収集・公開しているアーカイブの一つに、国立国会図書館東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」があります。
「ひなぎく」では、2011年3月11日に起こった東日本大震災に関する災害記録を、幅広く収集し、2013年にデータベースを公開しました。データベースコンテンツの中には「写真」「音声・動画」があり、個人による記録が多数含まれています。
これらの記録は、国立国会図書館が、各機関やプロジェクトと共同で、投稿を呼び掛けて収集したものです。関係機関へ投稿を行うと、「ひなぎく」からも検索できる仕組みになっています。
「ひなぎく」データベースでは、日付や場所による検索ができ、当時撮影した人が見た災害状況が生々しく記録されています。これらは、一元的に収集されているからこそ得られる情報であり、時間が経っても見ることができるのです。
記録を選んで収集し、整理・保存を経て誰でも利用できる状態にすることで、将来へ記憶が継承されていきます。これがアーカイブ構築の目的のひとつであり、個人の体験や記憶のひとつひとつが大事な資料となるのです。
【参考リンク】
・NDL東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」(http://kn.ndl.go.jp/)
⇒写真・動画の投稿、ウェブサイトの発見にご協力下さい。
(http://kn.ndl.go.jp/static/collection/cooperation)

ヘリテージサービス事業部アーカイブ担当 小清水 萌木
大学図書館で司書として、レファレンスや図書資料整理に携わった後、現職に至る。