整理作業そのものよりも、事前の調査と、整理後の状態をイメージした整理計画の立案が重要です。
文書・資料群の全体像を把握する
まずは資料の内容や性格、状態、数量等、全体像を把握するために調査をします。
資料群の中にどのようなものが含まれているのかを調べ、資料の構造を明らかにします。
整理方針を立案する
現状の問題点を明らかにして、保存(廃棄)の基準、データ化、電子化の基準を決めて、全体をどのような資料群に再編成するか方針を決定します。
整理作業
ひとつひとつの資料を点検しながら、目録に必要なデータを書き出し、グループ分けしながら再配置していきます。
根気の要る作業ですが一気にやってしまう必要があります。
整理作業で直面する様々な問題
資料の劣化
感熱紙のFAX、一部の湿式による青焼きコピーなどは時間経過とともに文字が読めなくなる可能性があります。また、写真においては紙焼き、原版ネガ、ポジも放置すれば褪色してしまいます。茶封筒に書類をいれておいたままにしておくと封筒から資料に「色移り」して、資料が黄色に変色してしまいます。
電子化の問題
電子記録は肉眼でデータを直接読むことができないため、アーカイブとしての永続性に問題があります。電子記録はハードウェア、ソフトウェア、メディア、全てがマッチして初めて読み出せるもの。それらの変化に応じたデータの移し替えを定期的かつ永続的に検討する必要があります。
資料整理の課題点
整理後の状況をイメージして、どのような分類体系をつくり、どのような検索をするのか、事前によく検討する必要があります。
文書・資料全体の調査、構造分析や整理方針立案には、専門的な知識と経験が必要です。
作業途中や納品後の変更は容易ではありませんので、お客様との綿密な打合せが不可欠です。
また、作業にかかる手間は膨大で集中して作業する必要がありますので、経験豊富なスタッフの力が欠かせません。